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■男性型脱毛症

 

男性ホルモンが強くなりおきる脱毛症です。男性ホルモン型脱毛症、AGAとも呼ばれます。

 

アメリカの米国脱毛会議によれば、男性型脱毛症はすべての脱毛の中で95%を占めます。
日本人での割合に関しても大差は無いと想われます。

 

男性型脱毛症の影響を受けている人は30歳以下の男性の30%、50歳以上の人の50%以上に及びます。

 

男性型脱毛症は男性にのみ起こると広く信じられていました。

しかし、臨床の症状は通常より穏やかで目に見える症状は異なりますが、女性にも発症し、近年その割合は増加傾向にあります。

 

男性型脱毛症の症状が現れると、頭皮の毛髪および毛根は次第に小型化されるようになり、成人の頭皮で通常見られる末期の毛髪は、より短く、細い無着色の産毛に置き替わります。

それとともに、毛髪の成長期の期間が短くなり、休止期にある毛髪の割合が増加します。

 

男性型脱毛症には遺伝的な要因が関係すると言われていますが、その詳細は明らかではありません。多因子性の優性遺伝と見られています。一般的には、両親の家系にハゲた人がいる場合、子供がハゲの素質を受け継ぐ可能性はかなり高くなります。

 

最近の研究では、ジヒドロテストステロン(DHT)が男性型脱毛症の発症に関与する主要な男性ホルモンであることが実証されました。

 

このような事実に基づいて、男性型脱毛症の研究は男性ホルモンの代謝を制御する治療方法に注目が集まっています。

 

 

男性ホルモンとは?

 

男性ホルモンは、アンドロゲンとも呼ばれ、その中にはテストステロン、ジヒドロテストステロン(DHT)などがあり、主に男性の性腺(睾丸)によって合成され分泌されます。

 

中でもテストステロンの生理活性が最も強いといわれています。

 

分泌されたテストステロンは体内を循環して全身に拡がります。テストステロンには男性化、および成長促進の両方の作用があり、第二次性徴の促進に影響します。テストステロンの働きによって、男性性器の発達、筋肉と骨の成長、皮脂分泌の増加、精子産出、性欲の増進、ヒゲ・胸毛などの体毛の成長、などが起こります。

 

男性ホルモンは、少量ですが女性の体内でも生産されています。

 

 

男性型脱毛症が起こる仕組み

 

テストステロンは体内の細胞内で5αリダクターゼ酵素の働きによりジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる男性ホルモンへ転換されます。

この転換は前立腺、陰嚢、毛嚢(毛根)で効率よく行われます。

 

一般に、男性ホルモンはアンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)と結合することでその作用が発現します。

ジヒドロテストステロン(DHT)が毛嚢の細胞内でこのアンドロゲンレセプターと結合すると、毛の発育をつかさどる毛乳頭・毛母細胞に悪影響を及ぼし、毛髪の成長を阻害して男性型脱毛症を引き起こします。

 

男性型脱毛が進行するにつれ、前頭部・頭頂部の毛髪はより短く・細い産毛状の毛髪となり、最終的には後頭部・側頭部以外の頭髪は全て脱毛することもあります。

 

男性型脱毛症では前頭部・頭頂部の毛髪だけが脱毛するのは、毛が男性ホルモンから受ける影響は部位により異なるためです。

 

後頭部・側頭部の頭髪、眉毛、ヒゲ、胸毛が脱毛しないのは、男性ホルモンの影響がマイナスに働かない部位に生えているためと考えられています。

 

 

男性型脱毛症の対策

 

男性型脱毛症を防ぐ最も合理的な方法は、頭皮の男性ホルモンの動行を制御することです。

 

男性型脱毛症における男性ホルモンの研究成果に基づいて、抗男性ホルモン、局所用エストロゲン(女性ホルモン)、5αリダクターゼ酵素に対する抑制剤、などを使用する広範囲の治療方法が開発されています。

 

多くの男性型脱毛症の治療剤は抗男性ホルモン剤(抗アンドロゲン剤)として分類されています。
現在利用されている抗男性ホルモン剤は、テストステロンあるいはDHTが対応するレセプターと結合することを阻止する作用を持っています。

 

抗男性ホルモン作用を持つ多くの治療剤は投与すれば少なからず副作用がでる可能性があります。副作用には男性の乳房の女性化、勃起性の機能障害、精子産出量の減少があります。

 

 

 

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